【第6回ブーザンゴ夜会】

満員御礼


 

『トゥーサン版 ルバイヤート』(高遠弘美訳/国書刊行会)
刊行記念トークショー

薔薇と盃の愉楽、ルバイヤートを語る夜
高遠弘美
(フランス文学者)× 渡辺祐真(作家、書評家)

《概要》
ペルシアの詩人・天文学者・数学者オマル・ハイヤーム(1048-1138)が遺した詩集『ルバイヤート』は、とくに英国の詩人エドワード・フィッツジェラルド(1809-83)の英訳によって世界に知られるようになりました。日本でも、蒲原有明『有明集』収載の6首をはじめとして、フィッツジェラルドの英訳からの重訳が多数刊行されるとともに、ペルシア語原典からの翻訳も、岩波文庫小川亮作訳143首以外に、黒柳恒男訳、岡田恵美子訳、陳舜臣訳などがあります。もともとルバイヤートとは諧謔と批判精神に満ちた定型四行詩のルバーイイの複数形で、固有名詞ではありません。現にルーミーの詩集の仏訳も『ルバイヤート』の題で刊行されています。俳句の翻訳にも散文訳があるように、ハイヤームのルバイヤートにも詩の根柢の詩精神を掴んだ散文訳があってもいいのではないかと考えていたときに、パリで偶然に見つけたのがトゥーサン版ルバイヤートでした。1982 年のことです。以来、ルバイヤートと言えばトゥーサン版が最も親しい詩となりました。トゥーサン版の融通無碍で豁達な訳詩を何とか日本語のリズムに載せたいと思って40年が過ぎようとしていた昨年春、前々から全訳すれば出しますよと言ってくれていた国書刊行会元編集長礒撫ヨ黷ウんとお会いしたのをきっかけにして一気に翻訳が進みました。逸早く本書の書評を書いて下さった渡辺祐真さんとトゥーサン版ルバイヤートにまつわる話ができるのはまさに夢のような機会というほかありません。渡辺さんは古典や和歌の世界にも通じた該博な方なので、どんな展開になるか本当に楽しみです。乞うご期待!(高遠記)


《日時》
2024年5月31日(金)
 開場:19時00分
 開演:19時30分


《入場料》
¥1,800(1ドリンク付き)

《登壇者プロフィール》
高遠弘美(たかとお・ひろみ)
1952年長野県生まれ。フランス文学者。明治大学名誉教授。NHK 文化センターでオンラインによるプルースト精読講座継続中。著書に『乳いろの花の庭から』(ふらんす堂)『プルースト研究 言葉の森のなかへ』(駿河台出版社)『七世竹本住大夫 限りなき藝の道』(講談社)『物語 パリの歴史』(講談社現代新書)など。編著に『矢野峰人選集第三巻』(国書刊行会)『欧米の隅々 市河晴子紀行文集』(素粒社)『七世竹本住大夫 私が歩んだ90年』(講談社)他。翻訳に、ロミ『突飛なるものの歴史』『悪食大全』(作品社)『完全版突飛なるものの歴史』(平凡社)『乳房の神話学』(青土社、角川ソフィア文庫)ロミ& J・フェクサス『おなら大全』『でぶ大全』(作品社)J・フェクサス『うんち大全』(作品社)カリエール&ベシュテル『珍説愚説辞典』(国書刊行会)D・ノゲーズ『人生を完全にダメにするための11のレッスン』(青土社)D・ラティ『お風呂の歴史』(白水社文庫クセジュ)マルセル・プルースト『消え去ったアルベルチーヌ』(光文社古典新訳文庫)P・レアージュ『完訳Oの物語』(学習研究社)プルースト『失われた時を求めて』「スワン家のほうへ」1&2「花咲く乙女たちのかげに」1&2「ゲルマントのほう」1&2(光文社古典新訳文庫)ファニー・ピション『プルーストへの扉』(白水社)『トゥーサン版ルバイヤート』(国書刊行会)他。共著多数。6月末にエッセイ・評論集成『楽しみと日々』(法政大学出版局)刊行予定。

渡辺祐真(わたなべ・すけざね)
1992年東京都生まれ。作家、書評家。毎日新聞文芸時評担当(2022年4月〜)、共同通信社見聞録担当(2024年2月〜)。TBSラジオ「こねくと」レギュラー(2023年4月〜)。TBS podcast「宮田愛萌と渡辺祐真のぶくぶくラジオ」パーソナリティ。書評系YouTuberとしても活動し、自身のチャンネル「スケザネ図書館」で書評や書店の探訪、ゲストとの対談など多数の動画を展開する。著書に『物語のカギ』、編著に『あとがきはまだ 俵万智選歌集』『みんなで読む源氏物語』、共著に『吉田健一に就て』『左川ちか モダニズム詩の明星』など。


《ご予約・ご案内》
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★イベントの出演者・内容については急な変更などある場合がございます。予めご了承下さい。
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《お問合せ先》
books&café BOUSINGOT(ブックス&カフェ・ブーザンゴ)
ご予約メール: info@bousingot.com


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企画立案&アンクラージュマン:礒崎純一、川上貴
フライヤー制作協力:吉村優作、秋元麦踏


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